今だからこそ思う就活のポイント 〜そもそも編 5つのポイント〜

こんにちは。讃井です。


2月のこの時期になると就職活動の頃を思い出します。
今もって就活について考えなおすと、
「学生時代は甘かったなぁ」「もっとこうやればよかったなぁ」
と思うところが多々あります(苦笑)


若干時期的に遅いですがせっかくなので、
今だからこそ思う就活のポイントを書いてみます。
(長くなるので、今日は前半だけ)


なお、結論から言うと、
「就活の成否は就活前に決まっている。
だから、大学1〜3年のうちに、他人を巻き込みながら、
自分で新しい価値を創る経験をするしかない」
と私は思います。


ですので、以前から応援しているモチベーションアカデミアのインターン
http://www.lmi.ne.jp/mai/intern/(初期募集は2/28で終了ですが継続募集もありそう)
や他のベンチャーでがっつり事業立ち上げに関わる経験なんかは非常にお薦めです。


以下、就活のポイントを羅列していきますが、留意点をば。
※1:今回は自由に書きたいのでやや偏向的かもしれません。その点はご留意を。
※2:同様の理由からデータの裏付けなど取っていません。あしからず。
※3:文系の総合職の就活生をイメージして書いているので理系の方はすいません。
※4:当たり前のことばっかじゃん!って言って怒らないでください(笑)新奇性追求してませんから。



■今だから思う就活のポイント
〜そもそも編 5つのポイント〜


(1)就活論を語っても自分の就職状況は全く改善しない
今の就職問題をすべて学生の自己責任で片付けるのは間違いです。
一方で、就活に関する制度的な問題はあれど、それを問題視しても就職状況は大して改善しません。
だって、好景気だった頃は、同じ制度で就活生はほくほく内定獲っていたわけですから。
真因は経済的な問題にあるわけで、そちらが改善しない限り就活状況は改善しません。


というわけで、就活論を語っても何も変わりません。
今のこの厳しい競争の中で、自分の価値を高めて勝ち抜くしかない。これが現実です。
就活問題については、自分の就活終わって思う存分語ればいいと思います。



(2)学生がその企業を好きかなんてほとんど関係ない

企業側の人間からすれば当たり前でしょうが、
学生から「御社の○○が大好きで!」とか言われても、
「ありがとう。で・・・?」ってことにしかなりません。


企業が欲しいのは自社のファンではなく、自社を創っていける「価値ある」人材です。
ですから、その会社への熱意を語ることはマイナスではないにしても、
自分の価値を企業側に訴求することの方が大切です。



(3)就活の評価に絶対などない
新卒採用HPの「求める人物像」を見ると、私が就活していた頃と同じような言葉が並んでいます。
「当事者意識を持った人」「自律できる人」「新しいことを考えられる人」「チームで働く力を持っている人」 などなど、そりゃ、確かにそうだ、という要素ばかりで、社会人基礎力にかなり重なりますね。
(社会人基礎力については → http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/index.htm

しかし、こういった能力を持った人がどうかは、どう見定めるのでしょうか。
筆記テストみたいに明確な評価はできるものでしょうか。


結論、それは「無理」です。
これらの能力を測る正確で共通な物差しなど存在しません(少なくとも今のところは)。
最後は採用官の「勘」頼み。それがこれら「新しい能力」(松下佳代、2010)の特徴です。
(新しい能力は、ハイパーメリトクラシー論のポスト近代型能力とほぼ同じ)

就活の評価はそんな曖昧な世界の中にあるわけで、誤差やエラーも時には起きます。
でもそれは仕方ない。採用の精度を高めるのにも相応なコストが必要ですからね。
ですから、就活生はその曖昧な評価の中でも、自分が高く評価されるように持っていかねばいけないわけです。



(4)就活の成否は就活前にほとんど決まっている

今日一番伝えたいのはここですが、私は就活の成否は就活前にほとんど決まっています。
「そんな馬鹿な!」と思うかもしれませんが、ちゃんと理由があります。


理由は、急には獲得できない
「過去の経験の差」
が就活の成否を分けるからです。


学生の「新しい能力」を評価してくる企業に対して、
自分の価値を訴求するにはどうすればいのか?
私が考えるに方法は2つです。


方法1:グループワークやケースワークの中で、能力があることを示す。
方法2:面接で話す体験談を通して、能力があることを示す。


方法1については知識やスキルを磨けば意外とどうかなったりもします。
(特にコンサル系の就活は方法1に対応できるよう事前準備が必要)
しかし、方法2については、いかに語るスキルが巧くなろうとも、
語るコンテンツ(経験)がなければどうにもなりません。


なので、余程ワークで能力を示せる自信がない限りは、
方法2で能力を示せるようになるしかありません。
そのためには就活前に新しい能力(社会人基礎力など)に関連してくる
「他人を巻き込みながら、自分で新しい価値を創る経験」
をしておくことが必要です。
この経験をしておけば、面接で自信を持って体験談を話、
そに体験談を通じて新しい能力を有していることを示すことができます。
逆にそういう経験がなければ自分の価値を企業に示すことはできません。
ですので「就活の成否は就活前にほとんど決まっている」と言ったのです。


ただし、一点重要な留意点としては、
こういった経験は必ずしも「完了」してなくても良いのです。
「現在進行中」で良いのです。
このことはまた今度詳しく書きます。


(5)新卒採用は完全なハイパーメリトクラシーにはなりえない

最後はやや研究者的な話になりますが、簡単に言うと
「学歴の差も就活には当然影響するよ」
ということです。


「ハイパーメリトクラシー」とは、東大の本田由紀先生が提示した考え方で、
私なりに三行で要約すると、
・ポスト近代型能力(=新しい能力)が現在の職業決定における評価軸となってきている。
・それは近代型能力より獲得可能性が低く、家庭環境などの影響を受けやすい。
・それはこれまでの能力主義メリトクラシー)を超えた、過剰な能力主義(ハイパーメリトクラシー)となり、
 社会格差を再生産していくことだろう。
という感じに解釈しています(本田先生違ってたらすいません)。
本田先生は企業が採用時に求める人材用件を時系列的に分析し、ポスト近代型力が採用で重視され、新卒採用でハイパーメリトクラシー化が起こっていることを示しています。


しかし、私が思うに、新卒採用は完全なハイパーメリトクラシーにはなっていません。
なぜなら、学生はポスト近代型能力(=新しい能力)だけで評価されるわけではなく、
近代型能力(学力、学歴)でもある程度評価されるからです。


そういうわけで、現状の就活市場で起こっていることは、
単純なハイパーメリトクラシー化ではなく、これまでのメリトクラシーの上に、ハイパーメリトクラシーが重なっているような「ダブルメリトクラシー」とでも言うべき事態だと考えています。
(わかりにくいですね、はい)
要は、評価が二階建てになってるということで、初期選抜は近代型能力で行われ(1階)、
その上で後期選抜がポスト近代型能力で行われる(2階)ということです。


ですから、就活中または予定の学生さんに言うとすれば、
1.まずは大学入試でなるべく良い大学に入れ
2.大学に入っても勉強はがんばれ(特に英語)
3.学力・学歴が低いなら、他の魅力を相当高めないと良い内定なんて取れるはずがない。
4.学力・学歴が高くても、その高位グループの中ではポスト近代型能力を見られるので、
 学力・学歴だけでは危ない。
となります。


本来、就活は一重に語られるべきものでなく、大学のランクに応じて個別的に語られるべきだと思います。
そういったターゲットを絞り、ターゲットに適した戦略を提示するような就活本が出ても面白いと思います。



今回はここまでにします!
ただ、これだけだと「じゃぁ、どうすりゃいいねん!」となるので、
続きはまた今度書きますね。


ちなみに、「どうすりゃいいねん!」への答えは最初にも書いた通り
「大学1〜3年のうちに、他人を巻き込みながら、自分で新しい価値を創る経験をする」
ということです。


なので、ややしつこいですが(笑)、以前から応援しているモチベーションアカデミアのインターンhttp://www.lmi.ne.jp/mai/intern/)をお薦めします。
応募締め切りは今日2/28までですが、興味と熱意のある方がいれば期限を過ぎていても私まで連絡ください。
(最初はtwitterのリプライメッセージだと助かります)
私も説明できますが、担当者の知人にもつなげられると思いますので。


では、また!